アンナの毎日

夫frdと猫「まる」との小さな生活の雑記録です。

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お義母さんと小さな魂

先日frdのお母さんが亡くなりました。
クモ膜下出血で倒れてから2年と8ヶ月の入院生活。
途中、何度も危機を乗り越えながらよく頑張ってくれました。

倒れた後、
意識ははっきりとしてこちらの言うことやの自分の状況を
正しく理解することができるのに、
かすれた小さな声しか出せずほとんど動かすことのできない体は
本当につらかったと思いますが、

一度として病院やお世話してくださる方たちに対する不満や、
自分の状態への嘆きなど口にすることもなく
いつ会いに行ってもfrdや私を優しい笑みで迎えてくれたお義母さん。

親というものは死に向かうこういうときでさえ
自分の生き様を見せることによって
子供に大切なことを伝え残すものなのでしょうか。

お義父さんがよく「労働者の手だなぁ」と言ってからかっていた
お義母さんの節くれ立ってごつごつとした手は、
長い入院生活の間にすっかり白くほっそりと痩せ、
まるで少女の手のようになりました。

世俗の諸々を脱ぎ捨ててだんだんと透明になっていったお義母さん。

生来持っていた魂の高潔さも
肉体と共にいっそう研ぎ澄まされ浄化され
そしてとうとう
私たちの手など届かない清らかな高みへと昇って行ってしまいました。

- - -

私はお義母さんの告別式に出ることができませんでした。

実は先日2度目の流産をして、病院の先生の勧めで処置手術をしないで自然排出されるのを待っていたのですが、
なんと言うことか、お義母さんの容態が急変したその日に出血が始まってしまいました。

frdにはとりあえず先に出発してもらい、私も次の日に出るべく飛行機の予約も入れて準備を始めたのですが、
事情を知っている義兄や義姉から無理して来ないようにという電話をもらい、ぎりぎりまで迷いました。

その後出血の量はどんどんひどくなって起きているのもつらくなり、
結局断念することになりました。

お義母さんに最後に話したいことがあったのと、
frdの手を握って一緒に見送りをしたいという思いがありとても心残りでしたが、まず自分の体を大切にして、そして体が回復したら、1人になったお義父さんにまたいろいろとできることをやってあげることにしよう、と自分に言い聞かせました。

- - -

frdと結婚して少し経った頃、ちょうど桃の節句の頃に帰省した私たちを、美しいお雛様(男雛と女雛だけのもの)が出迎えてくれました。

男の子ばかり3人だったからお雛様なんて縁がなかったけど、この間デパートで半端ものセールやっていて、急に欲しくなって衝動買いしちゃったのよ、と嬉しそうに頬を紅潮させながら言っていたお義母さん。

娘が欲しかったから、一緒におしゃべりしたり買い物に行ったりした私を娘のように感じてくれていたのか、
そしていつか女の子の孫を抱きたいと思っていたのか、
何かそんな華やいだ気持ちや淡い期待のようなものがきっとあったのでしょう。

今回のことはどうしてこんな時にと自分の体を恨みましたが、今思うと、お義母さんが、お腹の子を一緒に連れて行ってくれたのかもしれません。

あのお雛様は、今度帰省したときにお義母さんの形見として頂いてこようと思います。
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コメント

アンナちゃんの詩を見るような文章に、ただただ心が揺さぶられました。
もし私が同じ経験をしたら、それをどう表現するだろう?
アンナちゃんやお義母様の感じ方や受け止め方は、感動という形になって表現されてくるのかもしれないと思いました。

今自分が勉強を始めてわかったことが、「人を感動させるのは、人の真摯な想い」ってこと。
それだけ、アンナちゃんやお義母様は色んな事に一つ一つ大切に心細やかに受け止めて生きているんだなって。

人間、思いもよらない状況になったときにこそ、それを真摯に受け止めて、どんなことも自分の糧にして生きていきたいですね。

  • 2007/09/24(月) 12:55:18 |
  • URL |
  • 小夏 #t50BOgd.
  • [編集]

アンナさん、今はどうかお身体を大切に。

叶わなかったこと、成し得なかったことで、
お義母様が望んでいらしたことは何もないと思いますよ。

実の母と娘がそうであるように、
アンナさんと出会えたこと、
アンナさんがそこにいるということを
ただただ嬉しく喜んでいらっしゃったのではないでしょうか。

文面から伝わってくるアンナさんの心情は
とても清らかで強く美しく....
本当に尊敬に値します。

そんなアンナさんにかけてさし上げる言葉なんて
必要ないのかもしれませんが....

大切な人の魂は、必ず前にいるそうです。
つらくても、悲しくても、
進めなくても、座りこんでしまっても、
いつも前だけは見ていてあげてください。

アンナさん、frdさん、お義父様、
ご家族の皆様が
寂しさや悲しさから、少しでも癒されますように
祈っています。

  • 2007/09/24(月) 14:02:32 |
  • URL |
  • ひろこ #-
  • [編集]

>小夏ちゃん

どうもありがとう。
今回のことでは、小夏ちゃんからいろんな言葉をもらって本当に感謝しています。

>人間、思いもよらない状況になったときにこそ、
>それを真摯に受け止めて、どんなことも自分の
>糧にして生きていきたいですね

そうですよね。
人生はもしかしたらたくさんの「思いもよらない状況」でできているのかもしれない。
腐ってしまったり、変に冷めてしまったりせず、正面から受け止めて生きていくというのは時にしんどいことだけど、必ず何かを得ることができると信じたいですよね。

  • 2007/09/26(水) 09:32:21 |
  • URL |
  • アンナ #DhuRAo1g
  • [編集]

>ひろこさん

どうもありがとうございます。

>叶わなかったこと、成し得なかったことで、
>お義母様が望んでいらしたことは何もないと思い
>ますよ。

ここを読んでちょっとだけ泣いてしまいました。どこかで
自分自身を責めている部分があったののかもしれません。

>実の母と娘がそうであるように、
>アンナさんと出会えたこと、
>アンナさんがそこにいるということを
>ただただ嬉しく喜んでいらっしゃったのではないでしょう>か。

私と義母との関係は本当にこのとおりのもので、義母は
きっと心からそう思ってくれていたと思います。
自分の力の及ばないことを「もしこうなっていれば」と
悔やむのは、おごりなのかもしれませんね。
あるがままの条件や状況の中でどのくらい愛情を持て
たか、気持ちを通わせられたかということこそ、きっと
大切なことなのでしょうね。

>大切な人の魂は、必ず前にいるそうです。

この言葉を心にとめてfrdにも伝えてあげたいと思います。
温かい言葉を本当にありがとうございました。

  • 2007/09/26(水) 09:45:41 |
  • URL |
  • アンナ #DhuRAo1g
  • [編集]

お義母さん、立派な方ですね。
人は病に倒れた時、このようでいられるでしょうか。
私など、切迫流早産で入院した時でさえ、注射が嫌だとか辛いとか、会いに来てくれる主人に、愚痴ばかりこぼしていたように思います。

そんな素敵なお義母さんの生きる姿勢から、アンナさんはたくさんのものを頂いたのですね。
アンナさんのお義母さんを思いやる姿勢を私も見習いたいと、この頃は今までよりも気に掛け、いたわる気持ちが出てきました。
ありがとう。

お義母さんも、赤ちゃんも、汚れない澄んだ空の向こうで、きっと一緒にいると思います。
そして何より、frdさん、アンナさんの心の中ではいつも一緒のはず。
死という形で別れてしまっても、固い絆で結ばれている、やっぱり家族ってすごいですね。

アンナさん、お体、大切になさってね。

  • 2007/09/27(木) 14:28:42 |
  • URL |
  • megu #HMoCo2c.
  • [編集]

> meguさん

どうもありがとうございます。

>人は病に倒れた時、このようでいられるでしょうか。

義母は元気な頃からよく私に、「これからもっと年を取って認知症になったり介護が必要な状態になったら、すぐに施設に入れてね」と話していました。
すぐに返事ができずに渋る私に、「今、私が元気なうちにちゃんと約束してくれなくちゃダメなの。いい?わかった?」と何度も念を押しました。

思えば義母はそういう心の準備をずっと前からしていたのだと思います。
とはいえいざ病気になったらどんな人でも気持ちが弱くなるものだと思うのですが、そういうことを考えても、やはり立派だったなと思っています。

姑としてというより1人の人間として義母からたくさんのものをもらえた私も幸せです。

>お義母さんも、赤ちゃんも、汚れない澄んだ空の向こうで、きっと一緒にいると思います。

今回のことは本当にそうだとしか思えないタイミングで、自然にそう思うことができました。
meguさんにもいろいろご心配とお心遣いをいただいて、無事に落ち着くことができて、心から感謝しています。

「なんで!?」と思って打ちひしがれている時にはわからないけど、その出来事の中にある真実に後で気づくということもあるのかもしれないですね。

  • 2007/09/29(土) 09:38:15 |
  • URL |
  • アンナ #DhuRAo1g
  • [編集]

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